最新映画を観る(1月)


□□□
□□





『息子の部屋』

(LA STANZA DEL FIGLIO)2001年 イタリア 1時間39分
【監督】ナンニ・モレッティ
【出演】ナンニ・モレッティ、ラウラ・モランテ、ジャスミン・トリンカ、ジュゼッペ・サノフェリー チェ、シルビオ・オルランド、クラウディア・デラ・セタ

<ストーリー>
イタリアの小さな港町。精神分析医ジョバンニは、15歳の息子の通う学校から呼び出しを受ける。アンドレアがアンモナイトの化石を盗んだというのだ。「やっていない」というアンドレアの言葉を信じるしかない家族だったが、しばらくたってアンドレアは「本当は僕が盗った」ともらす。
そんなつかみどころのない息子にジョバンニは戸惑いを覚えるが、ある日ダイビング中の事故でアンドレアは死んでしまう。そして、悲しみにくれる家族の前に、アンドレアのガールフレンドだという少女が現れる。



今回、ナンニ・モレッティ監督の映画を観るのは初めてです。
イタリア映画としては78年エルマンノ・オルミ監督「木靴の樹」以来24年ぶりのカンヌ映画祭パルムドールに輝いた作品だそうですが、これは玄人好みの映画かも知れませんね。
映画祭、翌日のフィガロ紙での「何の特殊効果も使わずに人の心の痛みに寄り添えるだけ寄り添った傑作」のコメントが表わしているかな〜?
映画は静かに淡々と始まり、泣かせる話なんですが観客の涙腺をゆるませる刺激的な描写をほとんど排除してドラマチックな展開もまったくなくほんとに淡々と家族の心の痛みを描き出していく。 だからと言って決して家族の絆がない訳では...
家族の死の悲しみを両親、姉が静かに受け止めている時一通の手紙が届き、そこからちょっと話が動き、そしてラストへと導かれて行くのですがそれも劇的だったり、はっきりした結論が出ている訳ではない。
バックに流れるブライアン・イーノの「バイ・ディス・リバー」が心に残りますが、わずかな希望を持たせての終りも静かです。
監督で主演のナンニ・モレッティは、一部の通の間では高く評価されていた人だそうですが繊細な演出も、演技も味があり、ハマる人はハマるかも知れません。
家族に起きた悲劇を抑え目にしみじみと描いた作品で心にジワーッと染込みます。「癒しの映画」だとか「家族の再生の話」だとか、そんな言葉が陳腐に思えてしまうほど深い映画だと思います。 この映画に感動する人はきっとホントの悲しみを知ってる人じゃあないかな〜?
評価はむずかしいけど分かる人には分かるの星4つにします。






□□
□□□


当ページで使用している画像等の諸権利は、全てそれぞれの権利者
に帰属し肖像権・著作権などの侵害を意図したものではありません。